多賀宮
2015年04月02日
神道のことば(八)祭祀(216)神宮の祭祀(CLXXXII)別宮以下の遷宮(一)
神宮の祭祀 別宮以下の遷宮(一)
皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(外宮)の両御正宮の遷御の儀を以て遷宮が終わった後も、神宮の十四別宮や摂末社などの遷宮が続きます。

第六十二回神宮式年遷宮に於いては、平成二十五年十月の両御正宮の遷宮に続いて、同月十日には内宮第一別宮の荒祭宮(あらまつりのみや)、十三日には外宮第一別宮の多賀宮(たかのみや)の遷宮が斎行されます。
別宮以下の遷宮(二)に続く
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皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(外宮)の両御正宮の遷御の儀を以て遷宮が終わった後も、神宮の十四別宮や摂末社などの遷宮が続きます。

第六十二回神宮式年遷宮に於いては、平成二十五年十月の両御正宮の遷宮に続いて、同月十日には内宮第一別宮の荒祭宮(あらまつりのみや)、十三日には外宮第一別宮の多賀宮(たかのみや)の遷宮が斎行されます。
別宮以下の遷宮(二)に続く
第一別宮の遷宮(直近は平成二十五年十月十日、十月十三日)
荒祭宮(内宮第一別宮)
平成二十五年十月十日 午後八時
多賀宮(外宮第一別宮)
平成二十五年十月十三日 午後八時2014年11月07日
神道のことば(八)祭祀(118)神宮の祭祀(LXIV)木造始祭(四)
神宮の祭祀 木造始祭(四)




また、翌日四月二十二日から二十八日にかけて、荒祭宮、多賀宮をはじめ十四の別宮の新御敷地で、同様に木造始祭が順次行われ、小工たちは造営のためのさまざまな部材を準備する作業に邁進することになります。
木造始祭(むすひ)
木造始祭 (直近は平成十八年四月二十一日~二十八日)
皇大神宮(内宮) 四月二十一日 午前七時より
豊受大神宮(外宮) 同 日 正午より
(皇大神宮 別宮)
平成十八年四月二十一日午前の皇大神宮(内宮)の祭典に引き続いて、正午からは豊受大神宮(外宮)での木造始祭(こづくりはじめさい)が行われます。
先ず御正宮での拝礼、次いで多賀宮遙拝所にて多賀宮に遙拝を行った後、御木の安置されている五丈殿前庭に移り、屋船大神(やふねのおおかみ)の見守りのもと、木造始の祭儀が始まります。



祭儀の内容は皇大神宮(内宮)とほぼ同じですが、豊受大神宮(外宮)では木造始の祭儀の後に饗膳の儀が行われます。また、奉仕する物忌(ものいみ)は皇大神宮(内宮)では童男一名、童女一名ですが、豊受大神宮(外宮)では童女一名であること、さらに小工(こだくみ)が鋸(のこぎり)で木口を切って墨縄で墨を打つ所作も行ないません。

また、翌日四月二十二日から二十八日にかけて、荒祭宮、多賀宮をはじめ十四の別宮の新御敷地で、同様に木造始祭が順次行われ、小工たちは造営のためのさまざまな部材を準備する作業に邁進することになります。
木造始祭(むすひ)
木造始祭 (直近は平成十八年四月二十一日~二十八日)
皇大神宮(内宮) 四月二十一日 午前七時より
豊受大神宮(外宮) 同 日 正午より
(皇大神宮 別宮)
荒祭宮 四月二十二日 午前八時
月読宮 四月二十三日 午前八時
月読荒御魂宮 同 日 午前九時
伊佐奈岐宮 同 日 午前八時
伊佐奈弥宮 同 日 午前九時
瀧原宮 四月二十五日 午前八時
瀧原並宮 同 日 午前九時
伊雑宮 同 日 午前八時
風日祈宮 四月二十七日 午前八時
倭姫宮 同 日 午前八時
(豊受大神宮 別宮)
多賀宮 四月二十二日 午前八時
土宮 四月二十八日 午前八時
月夜見宮 同 日 午前八時
風宮 同 日 午前九時 月読宮 四月二十三日 午前八時
月読荒御魂宮 同 日 午前九時
伊佐奈岐宮 同 日 午前八時
伊佐奈弥宮 同 日 午前九時
瀧原宮 四月二十五日 午前八時
瀧原並宮 同 日 午前九時
伊雑宮 同 日 午前八時
風日祈宮 四月二十七日 午前八時
倭姫宮 同 日 午前八時
(豊受大神宮 別宮)
多賀宮 四月二十二日 午前八時
土宮 四月二十八日 午前八時
月夜見宮 同 日 午前八時
2014年10月27日
神道のことば(八)祭祀(110)神宮の祭祀(LVI)御船代祭(五)
神宮の祭祀 御船代祭(五)
皇大神宮(内宮)に於ける御船代祭 (みふなしろさい)斎行から二日後の平成十七年九月十九日、午前十時より、豊受大神宮(外宮)に於いても御船代祭 が執り行われます。
次第は皇大神宮(内宮)とほぼ同じで、豊受大神宮( 御正宮)、第一別宮の多賀宮(たかのみや)、土宮(つちのみや)、月夜見宮 (つきよみのみや)、 風宮(かぜのみや) の三別宮と計三回の祭儀が、土宮前の宮山祭場(みややまさいじょう)に木の本 (このもと)に坐(ま)す神 をお祀りし、物忌(ものいみ)の童女(※皇大神宮では童男の物忌が奉仕)が草木を刈り初め、小工(こだくみ)が伐採の式を行い、一同一拝し、これで一切の御船代祭の行事が終了します。
御船代祭(むすひ)
御船代祭 (直近は平成十七年九月十七日・十九日)
皇大神宮(内宮) 九月十七日
豊受大神宮(外宮) 九月十九日
皇大神宮(内宮)に於ける御船代祭 (みふなしろさい)斎行から二日後の平成十七年九月十九日、午前十時より、豊受大神宮(外宮)に於いても御船代祭 が執り行われます。



次第は皇大神宮(内宮)とほぼ同じで、豊受大神宮( 御正宮)、第一別宮の多賀宮(たかのみや)、土宮(つちのみや)、月夜見宮 (つきよみのみや)、 風宮(かぜのみや) の三別宮と計三回の祭儀が、土宮前の宮山祭場(みややまさいじょう)に木の本 (このもと)に坐(ま)す神 をお祀りし、物忌(ものいみ)の童女(※皇大神宮では童男の物忌が奉仕)が草木を刈り初め、小工(こだくみ)が伐採の式を行い、一同一拝し、これで一切の御船代祭の行事が終了します。
御船代祭(むすひ)
御船代祭 (直近は平成十七年九月十七日・十九日)
皇大神宮(内宮) 九月十七日
豊受大神宮(外宮) 九月十九日
2014年10月20日
神道のことば(八)祭祀(105)神宮の祭祀(LI)御樋代木奉曳式(五)
神宮の祭祀 御樋代木奉曳式(五)
平成十七年六月十日、前日の皇大神宮(内宮)に続き、豊受大神宮(外宮)の御樋代木奉曳式(みひしろぎほうえいしき)が行われます。午前十時五十分、出発地点の伊勢市内を流れる宮川の渡会橋東詰に御神木が到着すると、木遣(きやり)の奉納が木曽の木遣と伊勢の木遣の交換というかたちで八十年ぶりに行われ、その後、御神木が木製の三台の御木曳車(おきひきぐるま)に積み替えられます。

午後一時過ぎ、伊勢音頭の踊りを先頭に、木遣とエンヤ!の掛け声とともに、御木曳車の車輪が軋(きし)む椀鳴り(わんなり)の音を響かせ、一番車が曳かれて行きます。
一番車は、地元の児童約百人による子供連

二番車は、今回初の女性ばかりで組織された約三百人のをみな衆

三番車は、第六十二回神宮式年遷宮御用材奉曳本部の役員ら男性たち

御樋代木奉曳式の次第は、皇大神宮は川曳き、豊受大神宮は陸曳きの違いだけで、ほぼ同じように行われます。

約三時間後、約二キロメートルを陸曳きされた御木曳車が豊受大神宮(外宮)の北御門(きたみかど)内に到着すると、御樋代木奉曳式のための神職の参進を知らせる太鼓の音が参道に響き、到着した御神木をお祓いをするために神職が北御門へ向い、その後、小匠たちも北御門に向います。

北御門内で御神木に対するお祓いとお出迎えを済ませた神職と小匠は御正殿御垣内での八度拝八開手による拝礼にて、御樋代木の恙なき到着を御奉告奉り、

綱と木の梃子(てこ)と人力によって御木曳車から巨大な御樋代木が下ろされ、神宮の豊受大神宮(下宮)の五丈殿に安置され豊受大神宮(下宮)の御樋代木奉曳式を終えます。
御樋代木奉曳式(むすひ)
御樋代木奉曳式 (直近は平成十七年六月九日・十日)
皇大神宮(内宮) 六月九日
豊受大神宮(外宮) 六月十日
平成十七年六月十日、前日の皇大神宮(内宮)に続き、豊受大神宮(外宮)の御樋代木奉曳式(みひしろぎほうえいしき)が行われます。午前十時五十分、出発地点の伊勢市内を流れる宮川の渡会橋東詰に御神木が到着すると、木遣(きやり)の奉納が木曽の木遣と伊勢の木遣の交換というかたちで八十年ぶりに行われ、その後、御神木が木製の三台の御木曳車(おきひきぐるま)に積み替えられます。

午後一時過ぎ、伊勢音頭の踊りを先頭に、木遣とエンヤ!の掛け声とともに、御木曳車の車輪が軋(きし)む椀鳴り(わんなり)の音を響かせ、一番車が曳かれて行きます。
一番車は、地元の児童約百人による子供連

二番車は、今回初の女性ばかりで組織された約三百人のをみな衆

三番車は、第六十二回神宮式年遷宮御用材奉曳本部の役員ら男性たち

御樋代木奉曳式の次第は、皇大神宮は川曳き、豊受大神宮は陸曳きの違いだけで、ほぼ同じように行われます。

約三時間後、約二キロメートルを陸曳きされた御木曳車が豊受大神宮(外宮)の北御門(きたみかど)内に到着すると、御樋代木奉曳式のための神職の参進を知らせる太鼓の音が参道に響き、到着した御神木をお祓いをするために神職が北御門へ向い、その後、小匠たちも北御門に向います。

北御門内で御神木に対するお祓いとお出迎えを済ませた神職と小匠は御正殿御垣内での八度拝八開手による拝礼にて、御樋代木の恙なき到着を御奉告奉り、
多賀宮(たかのみや)
遥拝所に於いても同様に、別宮の多賀宮を遥拝し、神職が斎館へ戻るのを待って、白張姿の造営庁職員によって北御門より奉曳車が五丈殿前まで曳かれます。
綱と木の梃子(てこ)と人力によって御木曳車から巨大な御樋代木が下ろされ、神宮の豊受大神宮(下宮)の五丈殿に安置され豊受大神宮(下宮)の御樋代木奉曳式を終えます。
御樋代木奉曳式(むすひ)
御樋代木奉曳式 (直近は平成十七年六月九日・十日)
皇大神宮(内宮) 六月九日
豊受大神宮(外宮) 六月十日
2013年10月07日
伊勢の神宮様参拝(一)和御魂と荒御魂
伊勢の神宮様では、
主祭神であられる和御魂(にぎみたま)と荒御魂(あらみたま)を別々の宮社に祀っておられるのが特徴です。
天照坐皇大御神様を祀る皇大神宮(内宮)では、
御正宮に和御魂を、

第一別宮の荒祭宮に荒御魂を祀っておられます。

豊受大御神様を祀る豊受大神宮(外宮)では、
御正宮に和御魂を、

第一別宮の多賀宮に荒御魂を祀っておられます。

和御魂と荒御魂
和御魂と荒御魂とは、神道における考え方で、神の霊魂が持つ二つの側面のことを意味します。
和御魂は、雨や日光の恵みなど、神の優しく平和的な側面であり、神の加護は和御魂の表れとされています。
荒御魂は、天変地異を引き起こし、病を流行らせ、人の心を荒廃させて争いへ駆り立てる神の荒々しい側面、荒ぶる魂であり、神の祟り(たたり)は荒御魂の表れとされています。
和御魂と荒御魂は、同一の神であっても別の神に見えるほどの強い個性の表れであり、伊勢の神宮様のように別の神名が与えられ、別に祀られておられることがあります。
人々は神の怒りを鎮め、荒御魂を和御魂に変えるために、神に供物を捧げ、儀式や祭を行ってまいりました。
この神の御魂の極端な二面性が、神道の信仰の源となっていると云えましょう。
一霊四魂(いちれいしこん)
人間の心は、天と繋がる一霊「直霊」(なおひ)と四つの魂(和御魂・荒御魂・幸御魂・奇御魂)から成り立つという考え方。
和御魂はさらに、
幸御魂(さきみたま)と奇御魂(くしみたま)に分けられます。
幸御魂は、運によって人に幸を与える働き、収穫をもたらす働きを意味します。
奇御魂は、奇跡によって直接人に幸を与える働きを意味します。
幸御魂は「豊」、奇御魂は「櫛」と表され、神名や神社名に用いられております。
荒御魂は、その荒々しさから新しい事象や物体を生み出す気力・活力を内包している魂とされ、新御魂(あらみたま)とも通じるともされております。
伊勢の神宮様参拝の秘訣
お願い事や勇気を戴く場合は、荒御魂を祀っておられる荒祭神(多賀宮、荒祭宮)で参拝し祈願することに致しましょう。
主祭神であられる和御魂(にぎみたま)と荒御魂(あらみたま)を別々の宮社に祀っておられるのが特徴です。
天照坐皇大御神様を祀る皇大神宮(内宮)では、
御正宮に和御魂を、

第一別宮の荒祭宮に荒御魂を祀っておられます。

豊受大御神様を祀る豊受大神宮(外宮)では、
御正宮に和御魂を、

第一別宮の多賀宮に荒御魂を祀っておられます。

和御魂と荒御魂
和御魂と荒御魂とは、神道における考え方で、神の霊魂が持つ二つの側面のことを意味します。
和御魂は、雨や日光の恵みなど、神の優しく平和的な側面であり、神の加護は和御魂の表れとされています。
荒御魂は、天変地異を引き起こし、病を流行らせ、人の心を荒廃させて争いへ駆り立てる神の荒々しい側面、荒ぶる魂であり、神の祟り(たたり)は荒御魂の表れとされています。
和御魂と荒御魂は、同一の神であっても別の神に見えるほどの強い個性の表れであり、伊勢の神宮様のように別の神名が与えられ、別に祀られておられることがあります。
人々は神の怒りを鎮め、荒御魂を和御魂に変えるために、神に供物を捧げ、儀式や祭を行ってまいりました。
この神の御魂の極端な二面性が、神道の信仰の源となっていると云えましょう。
一霊四魂(いちれいしこん)
人間の心は、天と繋がる一霊「直霊」(なおひ)と四つの魂(和御魂・荒御魂・幸御魂・奇御魂)から成り立つという考え方。
和御魂はさらに、
幸御魂(さきみたま)と奇御魂(くしみたま)に分けられます。
幸御魂は、運によって人に幸を与える働き、収穫をもたらす働きを意味します。
奇御魂は、奇跡によって直接人に幸を与える働きを意味します。
幸御魂は「豊」、奇御魂は「櫛」と表され、神名や神社名に用いられております。
荒御魂は、その荒々しさから新しい事象や物体を生み出す気力・活力を内包している魂とされ、新御魂(あらみたま)とも通じるともされております。
伊勢の神宮様参拝の秘訣
神恩感謝
外宮・内宮其々の御正宮(和御魂)では、決して私欲祈願(お願い事)ではなく、日々の生活や無事に対する現状への感謝の気持だけを深くお伝えするように致しましょう。
自分本位のご利益(りやく)ばかりを追い求めても、ご神威は決してこちらを向いては下さいません。
身を潔め、心を鎮め、神様の前で静かに「今まで生きて来れたことへの感謝」「現状への感謝」の気持ちをただひたすら懸命に捧げる事が、最も神気(しんき)が与えられることとなり、その授かった神気により、現実界の自分の周りのことを変化させて行くのです。
外宮・内宮其々の御正宮(和御魂)では、決して私欲祈願(お願い事)ではなく、日々の生活や無事に対する現状への感謝の気持だけを深くお伝えするように致しましょう。
自分本位のご利益(りやく)ばかりを追い求めても、ご神威は決してこちらを向いては下さいません。
身を潔め、心を鎮め、神様の前で静かに「今まで生きて来れたことへの感謝」「現状への感謝」の気持ちをただひたすら懸命に捧げる事が、最も神気(しんき)が与えられることとなり、その授かった神気により、現実界の自分の周りのことを変化させて行くのです。
お願い事や勇気を戴く場合は、荒御魂を祀っておられる荒祭神(多賀宮、荒祭宮)で参拝し祈願することに致しましょう。